たわごと 「お前と俺の新しい力」
~その時何が起こったか、正直よく分からなかった。
あのひねくれた物言いの乱暴者が後ろで何かしたかと思う間もなく、俺は宙に浮いていた。
明らかに体がおかしいのはすぐに理解できたが、鏡でも無けりゃ一体全体どうなっているのか見ることもできない。
ただ腕だけは、角のように変質しているのが見えた。
「これが俺とお前の新しい力だ!」
そうあいつが言ったのを皮切りに、突然体が猛烈な力で押された。
いや、違う。
一瞬ビルの窓に映った自分の姿は、まるで巨大なクワガタムシのようで、後ろ脚から火を吹いている。
冗談じゃない!
そう叫びたくなったが、だんだんこの異形と自分の感覚がなじんでくる。
初めて『クウガ』に変身して闘った時と同じ。
初めて赤や青、緑や紫の力を発現させた時と同じ。
同じなんだ――
「行くぞ、ユウスケ!」
さっきまでつっけんどんな態度だったあいつの声は、すでにずっと一緒に闘ってきた仲間のそれだった。
無性に、あねさんの最後の言葉が蘇る。
しょうがないよな、だって俺、クウガだもんな。
『ファイナルアタックライド』
さらに異形の体は力を増し、俺は完璧にグロンギの王を捕らえる。
一人じゃ到底かなわない力を感じるそれを。
認めてやる。
士!これがお前と俺の新しい力だ~
たんなる銀紙を背景にした画像のテストです(笑)