仮面ライダージオウ考察小説
「『くそっ、検索できなくなっちまった』」 「何が起こったかわかんないけど、今がチャンスかも!」 ジオウがアナザーダブルと奮闘する姿を、ボロボロになりながらも翔太郎はしっかりと見つめていた。 「ぐあっ…」 しかし辛いのは全身の痛みよりも、時間改竄…
「くそっ、さっきまでのアナザーライダーとは比べ物にならんぞ!」 アナザーダブルの攻撃を受け止めたゲイツが、そのまま強引に突き飛ばされる。 「ライダーパンチ!」 「『ライダーパンチ!』」 アナザーダブルのジョーカーサイドが、ジョーカーのマキシマ…
「大丈夫?皆!」 ツクヨミが駆け寄る。 変身解除した面々が揃う中、いつの間にか白ウォズは姿を消していた。 座りこんだ翔太郎はかなり傷を負っているようだったが、ツクヨミと少女を見るとまたニヒルに笑い、 「この程度、屁でもねえ」 真っ先に答えた。 …
「ライダーパンチ!」 「ぐわあっ!」 ジョーカーが繰り出す拳は先ほどのアナザージョーカーとは比べ物にならない切れ味で他のアナザーライダーを劣勢に追い込んでいく。 「俺も負けてられないね!」 『ビルド!スクランブルブレイク!』 「うりゃあああ!」…
「ようやく追いついたよ」 「まったく、困った子猫ちゃんだ」 息を切らしながら、ソウゴと翔太郎は幻花に声をかける。 「何よ、もういいって言ったでしょ」 「確かに、依頼は受けられねえが、君に泣かれるわけにも行かないな」 翔太郎は帽子の角度と呼吸を整…
少女は名を、伊波吊幻花と名乗った。 そして彼女が語る事の起こりは、この街が『風都』と呼ばれるはずだったころに遡る。 この街――今は名前も無く、特別経済特区第一号、と呼ばれている。当初はこの街に集まる風の力を使った風力発電を中心に、街づくりが行…
あれからどれほどの時間が経ったのかな? もう何年も経ったような錯覚もあったが、読み終えた本を数える限りまだ大した日数も過ぎてはいないだろう。この場所で一人過ごすことが昔は当たり前だったが、彼らと出会い、得たものが大きすぎた。それでも僕は世界…