不肖不精な置小屋 seasom2

仮面ライダーのS.H.Fの写真を中心に、まったりやってます

仮面ライダーディケイド考察小説 第二十九幕 「超スピードの真相」

イメージ 1
「ふざけおって…!何が通りすがりの仮面ライダーだ!」

イメージ 2
「通りすがりなら通りすがりらしく、人の邪魔をするな!」

イメージ 3
「生憎、眼に映ったものは放っておけないんでな!」

イメージ 4
「そして、この因縁がある内はな!」

イメージ 5
激しい舌戦ののち、空気を切り裂きながら肉薄する二人。

イメージ 6
「はあっ!」
「っ!」

交差の刹那にかすめた刃と刃が衝撃で辺りを打つ。

イメージ 7
「はああっ!」

ディケイドはライドブッカーソードを最上段に振りかぶり、

イメージ 8
「ヌウン!」

ビルゲニアは返す刀を下から振り上げる!

イメージ 9
全力真っ向からの激突を制したのは、

イメージ 10
ディケイドの方だった。
ビルゲニアの手からビルセイバーを強引に弾き飛ばすと、

イメージ 11
体を目いっぱい捻じりこみ、

イメージ 12
閃光の如き刺突を放った!

イメージ 13
「!」

突きは直撃したが、ビルゲニアはその傷を意に介さずライドブッカーソードを握り動きを止める。

「調子に…」

イメージ 14
「乗るなあぁぁぁ!」
「ぐあっ!」

そしてお返しとばかりにディケイドの胸へと紅蓮の業火を纏った右の抜き手を叩き込む!

イメージ 15
全身を炎に巻かれ振り払おうともがくディケイド。
その隙にビルゲニアは念動力でビルセイバーを手元に引き戻す。

イメージ 16
「今度こそ止めを刺す!」

イメージ 17
「悪いが、俺も同感だ!」
『ファイナルアタックライドゥ ブイスリー・リュウキ フリーザーショット!』

ディケイドの周囲の炎、それのみならずありとあらゆる熱がライドブッカーソードに吸収されていく!

イメージ 18
「何だと…うぐぁっ⁉」
それは一気に周囲を凍てつかせ、ビルゲニアの体温をも奪い動きを封じる!

イメージ 19
「が…ががっ!」

イメージ 20
「そしてこの炎…お返しするぜ!」

イメージ 21
龍の如き力強い動きから、吸収した全ての熱量が斬撃と共に放たれた!

イメージ 22
「おおおっ、おの、れぇ…!」

イメージ 23
「これは!」

ビルゲニアが構えを取ったかと思うとその姿が消え、周囲を衝撃が駆け抜ける!

イメージ 24
「がっ!」

背後から襲い掛かる痛みに、ようやく攻撃を察するほどの速さ。

イメージ 25
「そこか!」

イメージ 26

弾けた地面の音と砂の動きから位置を捕えると、自らもその速度へと突入する!

イメージ 27
クロックアップしたか!」
ビルゲニアは一度立ち止まり、先のディケイドと同じく気配を探る。

イメージ 28
「はあっ!」
気合一閃、剣を振りかぶったディケイドだがすでにビルゲニアはその背後を取っていた。

「遅い!」

イメージ 29
「ヌンッ!」

だが脾腹を貫かんとした一撃は、気が付くと虚空をさまよっている。

「馬鹿な…!?」

イメージ 30
更にそこへと背後からディケイドが強襲する!

イメージ 31
『クロックオーバー・ディフォメイション』

「貴様…まさか」

戸惑いを隠せないビルゲニアに、ディケイドは淡々と答える。

「どうやってるか知らないが、アンタは誰かがクロックアップ状態なら、それについて来るらしいからな…それなら、そこから更に速くなるまでだ」

 クロックアップを行っている際、正確には速度が上がっているわけではない。
 クロックアップの使用者はタキオン粒子と呼ばれる超高速の粒子を利用して、周囲とは異なる時間を動いている状態となる。
 ビルゲニアはタキオン粒子を操作する手段は無いが、その干渉を利用して同等の時間軸への突入を可能としていた。その状態でコンプリートフォームを翻弄するほどのスピードで動く『加速魔術』を使用することで、あたかもハイパークロックアップすら凌駕する速度を出せると思いこませていたのだった。

 事実それはディエンドに対しては成功していたが――

「ライドカードの完全同時発動など…そんなシステムは存在していないはずだ!」

イメージ 32
「おのれ…おのれおのれおのれぇ!」

全ての面で上回られ、自尊心を傷つけられたビルゲニア。

イメージ 33
「許さん…許さんぞ!こうなれば奥の手よ!」

イメージ 34
「許さないってお前、何回言や気が済むんだ!」

悪態をつきながらも、ビルゲニアから放たれ始めたエネルギーに身構える。
隙だらけではあるが、うかつに手を出すこともできないほどの圧迫感。

イメージ 35
「キングストーン・フラッシュ!」

イメージ 36
 
 胸部に埋め込まれているBlackとRXから奪った二つのキングストーン。
 世界を創り変えるほどの強大なエネルギーがただ乱暴に解放されて渦を成しディケイドへと迫る!

イメージ 37
「ぐわあっ!」

 さしもの真骨頂の力を持ってしても回避することが出来ず、かろうじてライドブッカーソードで受け止める。

イメージ 38
 時空破断装置の影響でその威力は彼らの周囲に留まったが、かえってそれがディケイドへと集まる力を強めた。

イメージ 39
「がはっ…盗品で好き放題やりやがって!」

 その威力は士に残るダメージを思い出させるには十分だった。
 致命傷にはならなかったが、痛みに体の動きが鈍る。

イメージ 40
「はあ…はあ…」

 一方技を放ったビルゲニアも著しく消耗し、足元が定まらない。

イメージ 41
「このチャンスを…逃すか!」

それを見たディケイドは奮い立つと、

イメージ 42
「このカードで!」
ファイナルアタックライドのカードを取り出す!

イメージ 44
『ファイナルアタックライドゥ』
イメージ 43
『ディディディディケイド!』

ライドブッカーをライドブッカーガンに変形させ、ビルゲニアを狙う!

イメージ 45
「ぐっ…!」

イメージ 46
未だ動けないビルゲニアに完全に照準を合わせ、ディメンションシュートが繰り出される!

イメージ 47
しかし、その一撃は思わぬ物に阻まれた。