仮面ライダージオウ考察(?)小説 第4話 『Wのダブル/未来組合流』
「ライダーパンチ!」
「ぐわあっ!」
ジョーカーが繰り出す拳は先ほどのアナザージョーカーとは比べ物にならない切れ味で他のアナザーライダーを劣勢に追い込んでいく。
「俺も負けてられないね!」
『ビルド!スクランブルブレイク!』
「うりゃあああ!」
勢いづいたジオウも強力な突撃で三体のアナザーライダーの足を止める。
「なんだこいつら!」
「俺らよりずっと…強い!」
「俺らよりずっと…強い!」
このまま一気に制圧できる、そう思っていたが――
「待ちな!」
「!」
金色のアナザーライダーが、幻花の首を締め上げて叫ぶ。
「抵抗すればこいつの命は無い!」
「しまった!」
「いつの間に…」
ジオウとジョーカーが動きを止めると、他の四色のアナザーライダー達がじりじりと間合いを詰め始めた。
「くそっ、ルナトリガーならここからでも狙えるんだが…」
翔太郎が舌打ちする。
「人質なんて卑怯だぞ!」
ジオウの言葉に金色のアナザーライダーが嗤う。
「馬鹿が!殺し合いに卑怯も糞もあるか!」
「ほう、ならお前も文句は言わないことだな」
「!?」
『フィニッシュタイム!ターイム・バースト!』
金色の背後から声が聞こえたかと思うと、ゲイツがすでに飛び上がり必殺の蹴りを繰り出していた。
思わず金色が幻花の拘束を解いて攻撃線上から飛び退くが、その軌道は霧散すると本命の一撃が逃げ込んだ場所へと直撃する。金色の体は威力に耐え切れず爆発して変身を解いた。
解き放たれた幻花は、ツクヨミが保護してくれていた。
「派手な音がすると思ったら、やっぱりお前か」
「説明は後で聞く。今はこいつらを片付けるぞ!」
「悪い子にはお仕置きだ」
仮面ライダージョーカーが改めて怒りに拳を握りしめ、全身を滾らせる。
『マキシマムドライブ!』
そしてメモリをサイドスロットに装填し起動、力を足に集約する!
「ライダーキック!」
放たれた飛び蹴りが、一撃の下にアナザーサイクロンを撃破した。
「はああああっ!」
『鎧武!スクランブルブレイク!』
ジオウも鎧武の力を込めた必殺の斬撃で、アナザーメタルを木っ端みじんに打ち砕き変身解除に追い込む。
「こうなりゃヤケだ!どいつもこいつもまとめて吹き飛びやがれ!」
青色――アナザートリガーがその銃にエネルギーを集約すると、デタラメに周囲へと光弾を放つ。
「危ない!」
後ろにまだ居る人々に当たらないよう、ジオウとゲイツが銃撃でそれを撃ち落とし、ジョーカーはその身を呈して射線を遮った。
「なっ…」
「こんなへなちょこ玉、効かねえよ」
強がるジョーカーだったが、まとめて数発を叩き込まれて足は震えていた。
「無茶をする…!」
「そんなことをされて怪我をされては困るよ、我が救世主」
「…白ウォズか」
その手に持った本には、『アナザートリガー、自らの銃弾で自滅する』と書かれている。
「そしてアナザーヒート、君はこうしよう」
仮面ライダーウォズがノートに書き記す。
「『アナザーヒート、仮面ライダーウォズの攻撃に一瞬で倒れる』」
『ビヨンドザタイム!タイムエクスプロージョン!』
そしてノートの記述通り、アナザーヒートも一撃の下にひれ伏すこととなった。