仮面ライダージオウ考察(?)小説 第4話 『Wのダブル/未来組合流』
「ライダーパンチ!」
「ぐわあっ!」
ジョーカーが繰り出す拳は先ほどのアナザージョーカーとは比べ物にならない切れ味で他のアナザーライダーを劣勢に追い込んでいく。
「俺も負けてられないね!」
『ビルド!スクランブルブレイク!』
「うりゃあああ!」
勢いづいたジオウも強力な突撃で三体のアナザーライダーの足を止める。
「なんだこいつら!」
「俺らよりずっと…強い!」
「俺らよりずっと…強い!」
このまま一気に制圧できる、そう思っていたが――
「待ちな!」
「!」
金色のアナザーライダーが、幻花の首を締め上げて叫ぶ。
「抵抗すればこいつの命は無い!」
「しまった!」
「いつの間に…」
ジオウとジョーカーが動きを止めると、他の四色のアナザーライダー達がじりじりと間合いを詰め始めた。
「くそっ、ルナトリガーならここからでも狙えるんだが…」
翔太郎が舌打ちする。
「人質なんて卑怯だぞ!」
ジオウの言葉に金色のアナザーライダーが嗤う。
「馬鹿が!殺し合いに卑怯も糞もあるか!」
「ほう、ならお前も文句は言わないことだな」
「!?」
『フィニッシュタイム!ターイム・バースト!』
金色の背後から声が聞こえたかと思うと、ゲイツがすでに飛び上がり必殺の蹴りを繰り出していた。
思わず金色が幻花の拘束を解いて攻撃線上から飛び退くが、その軌道は霧散すると本命の一撃が逃げ込んだ場所へと直撃する。金色の体は威力に耐え切れず爆発して変身を解いた。
解き放たれた幻花は、ツクヨミが保護してくれていた。
「派手な音がすると思ったら、やっぱりお前か」
「説明は後で聞く。今はこいつらを片付けるぞ!」
「悪い子にはお仕置きだ」
仮面ライダージョーカーが改めて怒りに拳を握りしめ、全身を滾らせる。
『マキシマムドライブ!』
そしてメモリをサイドスロットに装填し起動、力を足に集約する!
「ライダーキック!」
放たれた飛び蹴りが、一撃の下にアナザーサイクロンを撃破した。
「はああああっ!」
『鎧武!スクランブルブレイク!』
ジオウも鎧武の力を込めた必殺の斬撃で、アナザーメタルを木っ端みじんに打ち砕き変身解除に追い込む。
「こうなりゃヤケだ!どいつもこいつもまとめて吹き飛びやがれ!」
青色――アナザートリガーがその銃にエネルギーを集約すると、デタラメに周囲へと光弾を放つ。
「危ない!」
後ろにまだ居る人々に当たらないよう、ジオウとゲイツが銃撃でそれを撃ち落とし、ジョーカーはその身を呈して射線を遮った。
「なっ…」
「こんなへなちょこ玉、効かねえよ」
強がるジョーカーだったが、まとめて数発を叩き込まれて足は震えていた。
「無茶をする…!」
「そんなことをされて怪我をされては困るよ、我が救世主」
「…白ウォズか」
その手に持った本には、『アナザートリガー、自らの銃弾で自滅する』と書かれている。
「そしてアナザーヒート、君はこうしよう」
仮面ライダーウォズがノートに書き記す。
「『アナザーヒート、仮面ライダーウォズの攻撃に一瞬で倒れる』」
『ビヨンドザタイム!タイムエクスプロージョン!』
そしてノートの記述通り、アナザーヒートも一撃の下にひれ伏すこととなった。
仮面ライダージオウ考察(?)小説 第3話 『Wのダブル/切り札の名は』
「ようやく追いついたよ」
「まったく、困った子猫ちゃんだ」
息を切らしながら、ソウゴと翔太郎は幻花に声をかける。
「何よ、もういいって言ったでしょ」
「確かに、依頼は受けられねえが、君に泣かれるわけにも行かないな」
翔太郎は帽子の角度と呼吸を整えてニヒルに(少なくとも本人はそのつもりだろう)笑う。
「この街に、涙は似合わない」
「…クサッ」
「なにい?」
「まあまあ、それよりもさ」
ソウゴが幻花の手に握られた箱を指さす。
「君を守るにしても…その箱の中身ってなんなの?」
「…この街の地下に眠るエネルギーを引き出すための鍵よ。あいつらはどうもその使い方を知ってるみたいだけど、私には見当もつかない」
質問に答えながら、箱を開けた少女の顔が青ざめる。
「どうしたの?」
「中身が…無い!」
ソウゴと翔太郎がのぞき込むと、箱の中には細長い何かが六つ入っていた形跡が残っているだけだった。
「探し物はこれか?」
「!」
嘲笑する声にソウゴたちが振り向くと、先ほど引き下がったならず者達が下卑た笑いを浮かべている。
その手には、確かに箱の中に残された形跡に近い形の物体が握られていた。
「君、中に入っていたのはあれでいいんだね?」
「…ああ、ただなんかおかしなものがくっついてるけど」
「そっちは俺が良く知ってる」
(六人も同時に相手したことなんかないからな…)
「派手に暴れていいって言われてるからな」
六人ともライドウォッチを起動し、その姿を変貌させる!
『サイクロン!』
『ジョーカー!』
『ヒート!』
『メタル!』
『ルナ!』
『トリガー!』
『ジョーカー!』
『ヒート!』
『メタル!』
『ルナ!』
『トリガー!』
「全員同じ形で色違い!?」
面食らったソウゴはつい声を上げてしまうが、呼吸を整えて冷静さを取り戻す。
「…翔太郎と君は逃げて」
「何言ってんの!」
「大丈夫」
翔太郎が少女を避難させるのを見て、ソウゴはジクウドライバーをセットする。
「俺は、仮面ライダーだから」
『ライダー・タイム!』
『カメンライダー・ジオウ』
ソウゴはジオウへと変身し、六体のアナザーライダーへと突撃する!
「ヒャッハァ!」
緑色のアナザーライダーが風を巻き起こしてその勢いを殺すと、続けて銀色が大きい鉄棍を振り回して襲い掛かる。
「邪魔だ!」
銀色を押し退けながら黒色のアナザーライダーが鋭い拳を走らせたと思えば、その後ろから青色が味方に構わず銃撃を放つ。
「何だこいつら…」
怒涛の攻勢に防戦一方のジオウだが、焦りは無い。
(全然連携が取れてないから、怖くはないけど…どこから崩す?)
見たことも無いアナザーライダーということは、完全に倒す術がない。タイムジャッカー達が現れれば何度倒しても戦線に復帰することを考えれば、逃げるにしても一度全員を行動不能にしたかった。
「黒だ!」
そこに翔太郎から指示が入る。
「黒い奴をまず倒せ!」
「あなたもあの化け物を見たことあるの?」
「いや、何故だかわからねえが…俺はあいつらを知っている…気がする」
聞いた幻花も、答えた翔太郎も分からない。
だがジオウにはその理由がなんとなく分かっていた。
だがジオウにはその理由がなんとなく分かっていた。
「オーケー!」
その直感を信じ、ジオウはもう一つのライドウォッチを取り出して右側に装填する。
『アーマータイム!カメンライド!Wow!ディケイ・ディケイ!ディ・ケ・イ・ド!』
そして、銃撃と銀色の鉄棍を躱して黒色のアナザーライダーの懐に潜り込むと、その体を上空高く蹴り上げた!
「ぐあああっ!」
苦悶の声を上げながら舞い上がる黒い体を、突如現れた巨大なカードの映像が取り囲む。
『フィニッシュタイム!アタックタイムブレイク!』
「ちょっと痛いかもね!」
カードを次から次にすり抜けながら、連続蹴りを浴びて黒いアナザーライダーは爆裂四散した。
軽やかに地上に降り立ったジオウ・ディケイドアーマーの肩を叩く翔太郎。
「いや、なんか違うだろ」
「そうかな?…知ってるの?」
「ああ、おかげで思い出したぜ」
その手に握られているのは、ソウゴが初めて見るドライバーだった。
「俺が何者で、この街が本当は何なのか」
翔太郎がドライバーを装着すると、その手に先ほどの六人が持っていた物に酷似した四角い物体を握りしめる。
『ジョーカー!』
「それは…」
「ガイアメモリ。この街を泣かす悪党を、懲らしめてやるための切り札さ」
ドライバーにジョーカーメモリを装填し、力を解き放つ!
『ジョーカー!』
仮面ライダージオウ考察(?)小説 第2話 『Wのダブル/探偵と王様』
少女は名を、伊波吊幻花と名乗った。
そして彼女が語る事の起こりは、この街が『風都』と呼ばれるはずだったころに遡る。
この街――今は名前も無く、特別経済特区第一号、と呼ばれている。当初はこの街に集まる風の力を使った風力発電を中心に、街づくりが行われるはずだった。しかしその第二の矢である地下資源の発掘調査中、事故が起こり計画は頓挫。そして建設予定だった超巨大な風力発電設備、風都タワーも設立困難となり、結果すべてが中途半端なまま国もこの街を放置してしまった。
だが実は、その地下資源を狙って暗躍している組織がある――
「そしてそれが、君のお父さんが残した地下資源を得るための鍵だと」
鳴海探偵事務所――そこに案内され、ソウゴは一口付けただけのコーヒーを持て余しながら少女の説明を聞いていた。
このコーヒー、翔太郎が淹れてくれたものなのだが、えらく不味い。
「そう。そして私は…その地下資源を手に入れて、この街をやり直したいの」
「やり直すって、どうやって?」
ソウゴが尋ねた。
地下資源と聞いてイメージするのは石油や天然ガスの類だ。そんなものを個人で手に入れたところで、扱うどころか売るのにも困るだけだろうと思ったからだ。
「全部…やりなおすの」
だがその問いには答えなかった。
彼女は翔太郎に負けず劣らず黒い服に身を包んでいて、ぶつかったときは気が付かなかったがソウゴ自身と同い年くらいに見える。
「この街は間違ってるから。あの事故のせいで、ああいうろくでもない連中が幅を利かせてる。全部許せない…!」
その言葉には、鬼気迫るものがあったが――翔太郎は物憂げに視線を伏せると、幻花から預かった箱を机の上に置いた。
「駄目だ。この依頼は受けられない」
「なんで!」
「確かに今のこの街は、あまりいい状況だとは言えねえ」
帽子をフックに預けて、幻花の正面に腰かける。
「だけどな…全部間違ってるとは思わない。一体これで君が何をしたいかは検討もつかないが、俺はこの街を泣かせたくないんだ。この箱は警察に預けて、君もしばらく保護をうけるといい。信用できる人達を知っているから、そこまでは護衛するぜ」
ソウゴには真摯な言葉に感じたが、世間を知らない少女は依頼を断られたばかりか意見を拒絶されたのが頭にきたのだろう。席を立つと箱をひったくって上着のポケットに入れた。
「もういい…噂通りのハーフボイルド!」
「ああ!?ちょっ…おい!」
そう言うと扉を開け放って出て行ってしまう。
「ったく…!」
「俺も行くよ」
困り顔で追いかけようとする翔太郎にソウゴも付いていく。
「おいおい、ソウゴは関係ないだろ?」
「あるよ、俺は王様になるのが夢なんだ。そのためには、現状に不満がある民の言葉は無視できない」
「おおう、デカい夢だなそりゃ」
今度は翔太郎がソウゴの発言に少し引く番だった。だが彼もまた、ソウゴのスタンスを笑うことは無かった。
「それに着いていかないと、迷子のまま事務所に置き去りだからね」
「そうだな。それじゃ今だけ相棒を頼むぜ、未来の王様」
「相棒か、いいね」
もうすでに随分小さくなった少女の背中を追いかけて、二人は街を駆ける。
そして彼女が語る事の起こりは、この街が『風都』と呼ばれるはずだったころに遡る。
この街――今は名前も無く、特別経済特区第一号、と呼ばれている。当初はこの街に集まる風の力を使った風力発電を中心に、街づくりが行われるはずだった。しかしその第二の矢である地下資源の発掘調査中、事故が起こり計画は頓挫。そして建設予定だった超巨大な風力発電設備、風都タワーも設立困難となり、結果すべてが中途半端なまま国もこの街を放置してしまった。
だが実は、その地下資源を狙って暗躍している組織がある――
「そしてそれが、君のお父さんが残した地下資源を得るための鍵だと」
鳴海探偵事務所――そこに案内され、ソウゴは一口付けただけのコーヒーを持て余しながら少女の説明を聞いていた。
このコーヒー、翔太郎が淹れてくれたものなのだが、えらく不味い。
「そう。そして私は…その地下資源を手に入れて、この街をやり直したいの」
「やり直すって、どうやって?」
ソウゴが尋ねた。
地下資源と聞いてイメージするのは石油や天然ガスの類だ。そんなものを個人で手に入れたところで、扱うどころか売るのにも困るだけだろうと思ったからだ。
「全部…やりなおすの」
だがその問いには答えなかった。
彼女は翔太郎に負けず劣らず黒い服に身を包んでいて、ぶつかったときは気が付かなかったがソウゴ自身と同い年くらいに見える。
「この街は間違ってるから。あの事故のせいで、ああいうろくでもない連中が幅を利かせてる。全部許せない…!」
その言葉には、鬼気迫るものがあったが――翔太郎は物憂げに視線を伏せると、幻花から預かった箱を机の上に置いた。
「駄目だ。この依頼は受けられない」
「なんで!」
「確かに今のこの街は、あまりいい状況だとは言えねえ」
帽子をフックに預けて、幻花の正面に腰かける。
「だけどな…全部間違ってるとは思わない。一体これで君が何をしたいかは検討もつかないが、俺はこの街を泣かせたくないんだ。この箱は警察に預けて、君もしばらく保護をうけるといい。信用できる人達を知っているから、そこまでは護衛するぜ」
ソウゴには真摯な言葉に感じたが、世間を知らない少女は依頼を断られたばかりか意見を拒絶されたのが頭にきたのだろう。席を立つと箱をひったくって上着のポケットに入れた。
「もういい…噂通りのハーフボイルド!」
「ああ!?ちょっ…おい!」
そう言うと扉を開け放って出て行ってしまう。
「ったく…!」
「俺も行くよ」
困り顔で追いかけようとする翔太郎にソウゴも付いていく。
「おいおい、ソウゴは関係ないだろ?」
「あるよ、俺は王様になるのが夢なんだ。そのためには、現状に不満がある民の言葉は無視できない」
「おおう、デカい夢だなそりゃ」
今度は翔太郎がソウゴの発言に少し引く番だった。だが彼もまた、ソウゴのスタンスを笑うことは無かった。
「それに着いていかないと、迷子のまま事務所に置き去りだからね」
「そうだな。それじゃ今だけ相棒を頼むぜ、未来の王様」
「相棒か、いいね」
もうすでに随分小さくなった少女の背中を追いかけて、二人は街を駆ける。
「随分向こうは面白いことになってるな」
「そのようだね」
思わぬ来訪者と、思わぬ問題。
それを眺めながら僕は…そう。嫉妬だ。久々の感情で忘れていた。あの常磐ソウゴに嫉妬しているんだ。
「しかし君の力は前会った時よりもさらに便利になっているね、門矢士」
「そりゃどうも」
「フィフティーンと戦った時以来かな?あの時も自由に時空間を飛び越えていたが、映像を見せること『だけ』もできるとは、非常に興味深い」
「色々あったからな」
そう、この男。
門矢士、仮面ライダーディケイドは星の本棚にも情報が無い。少なくともこの地球上の存在、あるいは存在したことのあるものは記録が残るはずなのに、どの検索にも引っかからなかった。
かつて共に戦った時に、彼が僕らを組み替えて放った『ファイナルアタックライド』すら、仮面ライダーWとしての情報にも記載されていなかった。
彼が、世界に受け入れられていない故なのか。それとも…
「そんなことはどうでもいい。俺がここに来たのは、確認のためだ」
「そうだったね」
常磐ソウゴ、仮面ライダージオウ。そしてタイムジャッカー。
「確かに僕がここにいるのは、矛盾による崩壊を防ぐためだ」
彼らが『ライドウォッチ』として仮面ライダーの存在を奪うことによって、そのライダー達が行ってきたことも『なかったこと』になってしまう。つまり僕と翔太郎がミュージアムと戦ってきたことも、その野望を阻止したことも無くなる。
それを放置すれば、阻止されなかったミュージアムの野望が達成された世界が生まれてしまう。
もっとも、それまでにはタイムラグがある。
それは僕…フィリップが居なければこの星の本棚からガイアメモリを生成することが困難、あるいは不可能であり、『ダブル』だけが居てもガイアメモリが存在はできないからだ。…その代わりの技術が生まれるまでは。
「で、この星の本棚にお前が要るおかげでお前の代わりは現れない、と」
「そういうことだね。ダブルの力はスウォルツを名乗るタイムジャッカーに奪われたけれど、その前に紘汰から情報を貰えたおかげで助かった」
「だが…このままだと困ったことが起こりそうだぜ」
映像には、僕の良く知ったものが、異質な姿に変貌している様が映っている。
仮面ライダーW…アナザーダブル。
「そのようだね」
思わぬ来訪者と、思わぬ問題。
それを眺めながら僕は…そう。嫉妬だ。久々の感情で忘れていた。あの常磐ソウゴに嫉妬しているんだ。
「しかし君の力は前会った時よりもさらに便利になっているね、門矢士」
「そりゃどうも」
「フィフティーンと戦った時以来かな?あの時も自由に時空間を飛び越えていたが、映像を見せること『だけ』もできるとは、非常に興味深い」
「色々あったからな」
そう、この男。
門矢士、仮面ライダーディケイドは星の本棚にも情報が無い。少なくともこの地球上の存在、あるいは存在したことのあるものは記録が残るはずなのに、どの検索にも引っかからなかった。
かつて共に戦った時に、彼が僕らを組み替えて放った『ファイナルアタックライド』すら、仮面ライダーWとしての情報にも記載されていなかった。
彼が、世界に受け入れられていない故なのか。それとも…
「そんなことはどうでもいい。俺がここに来たのは、確認のためだ」
「そうだったね」
常磐ソウゴ、仮面ライダージオウ。そしてタイムジャッカー。
「確かに僕がここにいるのは、矛盾による崩壊を防ぐためだ」
彼らが『ライドウォッチ』として仮面ライダーの存在を奪うことによって、そのライダー達が行ってきたことも『なかったこと』になってしまう。つまり僕と翔太郎がミュージアムと戦ってきたことも、その野望を阻止したことも無くなる。
それを放置すれば、阻止されなかったミュージアムの野望が達成された世界が生まれてしまう。
もっとも、それまでにはタイムラグがある。
それは僕…フィリップが居なければこの星の本棚からガイアメモリを生成することが困難、あるいは不可能であり、『ダブル』だけが居てもガイアメモリが存在はできないからだ。…その代わりの技術が生まれるまでは。
「で、この星の本棚にお前が要るおかげでお前の代わりは現れない、と」
「そういうことだね。ダブルの力はスウォルツを名乗るタイムジャッカーに奪われたけれど、その前に紘汰から情報を貰えたおかげで助かった」
「だが…このままだと困ったことが起こりそうだぜ」
映像には、僕の良く知ったものが、異質な姿に変貌している様が映っている。
仮面ライダーW…アナザーダブル。
仮面ライダージオウ最終回
もうあとちょっとで最終回ですね(ジオウ)
もうあと8時間とちょっと。寝なきゃ…
と言うタイミングなんですが、ようやく平成ジェネレーションズFOREVER観ました(遅いw)ので、久々の、そして最後の企画となります。
仮面ライダーダブルが、ジオウでオリジナルキャスト出てたらどうなったかなーというネタで一本書いてみました!
三日ほどで急遽全体を書き上げたので、粗が凄いと思いますが…もしよろしければご覧ください~
(うっかり書庫作り忘れたので、1話目はちょっとの間『たわごと』の書庫に入っております)
時間置いてちょこちょこ分割してアップしていきますね。全体として原稿用紙約30枚程度の軽い話になりました。
OVER QUARTZERも早く観たいんですが、恐らくレンタル開始後になるでしょう…大体あさつが「忙しい」って言ってるときはMTG関連なんですが、よりにもよってこのYahoo!ブログ終了の直前に忙しくなってこの体たらくw
なので今回の企画小説は写真がほとんどないのですね…第一話に至ってはそもそも誰も変身してないという。
でもっていつも監修していた弟にも見せてないので出来はディケイドの時と比べると雲泥の差かとw
仮面ライダージオウ考察(?)小説 第一話 『Wのダブル/迷子の魔王』
あれからどれほどの時間が経ったのかな?
もう何年も経ったような錯覚もあったが、読み終えた本を数える限りまだ大した日数も過ぎてはいないだろう。この場所で一人過ごすことが昔は当たり前だったが、彼らと出会い、得たものが大きすぎた。それでも僕は世界を守るために、それらを捨ててここで閉じこもることを選んだ。
「よう」
だが、いつだって。
また誰かが、突然ドアを叩く。
もう何年も経ったような錯覚もあったが、読み終えた本を数える限りまだ大した日数も過ぎてはいないだろう。この場所で一人過ごすことが昔は当たり前だったが、彼らと出会い、得たものが大きすぎた。それでも僕は世界を守るために、それらを捨ててここで閉じこもることを選んだ。
「よう」
だが、いつだって。
また誰かが、突然ドアを叩く。
常磐ソウゴ、仮面ライダージオウが未来の自分、最低最悪の魔王『オーマジオウ』と直接対面し、一蹴されてから数日。
オーマジオウが明光院ゲイツによって倒された未来から来たというもう一人のウォズ――通称『白ウォズ』も乱入し状況が混迷する中、ソウゴはというと。
「どこ、ここ?」
迷子になっていた。
携帯電話のバッテリーも切れて、共にこの街を訪れたゲイツとツクヨミの二人とはぐれてしまい、大通りの方を目指したはずが次第に入り組んだ路地裏へと望まぬ歩みを進めている。
どうせ黒ウォズは何処からか見ているだろうと思うが、まだ姿は現さない。
なんとなく心細くなりながら、ここしばらく一人きりと言う時間が無かったことに気が付いてソウゴは少し可笑しくなった。
「いっつもゲイツとツクヨミに見張られて、ウォズも付きまとってたからなあ…」
呑気にそんなことを呟いていると、路地の角から帽子をかぶった人が飛び出してきて、避ける間もなく二人同時に悲鳴を上げて激突する。
「いったた…」
「おうおう!もう逃げられねえぞ」
そういわれて顔を上げたソウゴを見下ろすのは、ざっと六人ほどだろうか。柄の悪い男共が、倒れているソウゴを取り囲む。
明らかにその視線はソウゴの後ろに倒れている者へと向けられていた。
「邪魔だ馬鹿!」
後ろにいた彼は立ち上がりながら駆けだそうとするものの、すでに回り込んでいた三人に道をふさがれてしまう。ソウゴの正面に立っていた男たちもソウゴを無視して逃げようとする彼に詰め寄った。
「さっさとそれを返しやがれ」
「うるせえ!元々これは俺達のものだ!お前らに持ってかれる筋合いはねえ!」
威勢よく啖呵を切るが、六対一の上に、どう見ても彼は小柄で一対一だったとしても喧嘩で敵いそうにはない。
「なら痛い目見るんだな!」
「ちょっと待った!」
状況は分からないが、放ってはおけなかった。ソウゴの叫びに暴漢の振り上げた腕が制止する。
「何だテメエ」
「何があったか知らないけど、暴力はいけないと思うよ」
ソウゴは飄々としながら、降りかかってくるであろう攻撃を警戒する。
「あのなあ、こいつは俺らの物を盗んだんだ。それを返してもらうだけなんだよ。わかったら引っ込んでな、ガキ」
「そっちの人は、あんた達に盗られたって口ぶりだったけど?」
「いい人気取りは他所でやんな!?」
大振りの拳を躱しながら、その背後に回る。
「別に。ただ俺は、俺の民が無駄に怪我するのが嫌なだけだよ」
「わけのわからねえことを…!」
もう一人の蹴りも軽やかに避けるが、狭い路地に次の逃げ場も無くなりソウゴも一緒に取り囲まれてしまう。
(困ったな…)
まさかアナザーライダーでもない一般人相手に変身するわけにもいかず、いつもならしゃしゃり出てくるはずのウォズも中々現れない。
(こりゃ俺の方が一・二発我慢しなきゃいけないかもね)
ようやく危機感を覚えた時にはすでに遅し、気が付かない間に後ろからソウゴ目掛けて大男の拳が飛んできて――振り返ったソウゴの目に映ったのは、その大男が腕を絡めとられた姿だった。
「ぐああああ!」
腕を背中側に極められて、一瞬後には大男の体が地面にひれ伏していた。
「いい大人が揃いも揃って子供二人をカツアゲか?情けねえな」
呆然とするソウゴの前に、盾が如く立つのは黒い帽子に黒いジャケットを着た、白いシャツの男。帽子のつばを持ち上げて、取り囲む全員ににらみを利かせる。
「こいつ…左か!」
「ひだり?」
ソウゴは左側を見るが、そういう意味では無かったようでそこにはただ壁があるばかりだった。
「俺もすっかり有名になっちまったな。で、やるか?相手になるぜ」
「…覚えてろよ」
あれほど威勢の良かった連中が、あっという間に踵を返して去って行ってしまう。
「ありがとう、助かったよ!」
ソウゴが帽子の男に礼を言うと、彼は帽子を目深にかぶって笑う。
「なあに。俺はただこの街にたかる蝿を振り払っただけさ」
「おお…」
本人はかなり決まっているつもりなんだろうが、全体的にちょっと形に入り過ぎていて、クサい。
やや引き気味に、だがソウゴは何故か聞かずにはいられなかった。
「俺は常磐ソウゴ、あんたは?」
「左翔太郎。探偵さ」
「探偵…左翔太郎…あなたがあの!」
ソウゴがよろしくと言うよりも早く、その名前に反応した彼が立ち上がる。
その勢いに思わずソウゴも翔太郎も後ずさりながらそちらに視線をやると、それまで男だとばかり思っていた者の顔を確認してさらに驚く。
「女の子だったのか」
声を聴く限りでは声変わりの途中の少年の様だと思っていたが、今の声は普通に外見通りの少女のそれだった。
一方、翔太郎が驚いた理由は――
「凄い髪の色だな…」
ショートヘアーに整えられた髪の毛は、綺麗な六色のグラデーションに染め上げられていた。翔太郎に言われて帽子を落としたのに気付いたのだろう、少女はキャップを拾ってかぶり直すと、改めて翔太郎に向き直る。
「左翔太郎、あなたに依頼がある…これと私を、あいつらから守ってほしい!」
そしてその手に握られていたのは、小さめの奇妙な箱だった。
オーマジオウが明光院ゲイツによって倒された未来から来たというもう一人のウォズ――通称『白ウォズ』も乱入し状況が混迷する中、ソウゴはというと。
「どこ、ここ?」
迷子になっていた。
携帯電話のバッテリーも切れて、共にこの街を訪れたゲイツとツクヨミの二人とはぐれてしまい、大通りの方を目指したはずが次第に入り組んだ路地裏へと望まぬ歩みを進めている。
どうせ黒ウォズは何処からか見ているだろうと思うが、まだ姿は現さない。
なんとなく心細くなりながら、ここしばらく一人きりと言う時間が無かったことに気が付いてソウゴは少し可笑しくなった。
「いっつもゲイツとツクヨミに見張られて、ウォズも付きまとってたからなあ…」
呑気にそんなことを呟いていると、路地の角から帽子をかぶった人が飛び出してきて、避ける間もなく二人同時に悲鳴を上げて激突する。
「いったた…」
「おうおう!もう逃げられねえぞ」
そういわれて顔を上げたソウゴを見下ろすのは、ざっと六人ほどだろうか。柄の悪い男共が、倒れているソウゴを取り囲む。
明らかにその視線はソウゴの後ろに倒れている者へと向けられていた。
「邪魔だ馬鹿!」
後ろにいた彼は立ち上がりながら駆けだそうとするものの、すでに回り込んでいた三人に道をふさがれてしまう。ソウゴの正面に立っていた男たちもソウゴを無視して逃げようとする彼に詰め寄った。
「さっさとそれを返しやがれ」
「うるせえ!元々これは俺達のものだ!お前らに持ってかれる筋合いはねえ!」
威勢よく啖呵を切るが、六対一の上に、どう見ても彼は小柄で一対一だったとしても喧嘩で敵いそうにはない。
「なら痛い目見るんだな!」
「ちょっと待った!」
状況は分からないが、放ってはおけなかった。ソウゴの叫びに暴漢の振り上げた腕が制止する。
「何だテメエ」
「何があったか知らないけど、暴力はいけないと思うよ」
ソウゴは飄々としながら、降りかかってくるであろう攻撃を警戒する。
「あのなあ、こいつは俺らの物を盗んだんだ。それを返してもらうだけなんだよ。わかったら引っ込んでな、ガキ」
「そっちの人は、あんた達に盗られたって口ぶりだったけど?」
「いい人気取りは他所でやんな!?」
大振りの拳を躱しながら、その背後に回る。
「別に。ただ俺は、俺の民が無駄に怪我するのが嫌なだけだよ」
「わけのわからねえことを…!」
もう一人の蹴りも軽やかに避けるが、狭い路地に次の逃げ場も無くなりソウゴも一緒に取り囲まれてしまう。
(困ったな…)
まさかアナザーライダーでもない一般人相手に変身するわけにもいかず、いつもならしゃしゃり出てくるはずのウォズも中々現れない。
(こりゃ俺の方が一・二発我慢しなきゃいけないかもね)
ようやく危機感を覚えた時にはすでに遅し、気が付かない間に後ろからソウゴ目掛けて大男の拳が飛んできて――振り返ったソウゴの目に映ったのは、その大男が腕を絡めとられた姿だった。
「ぐああああ!」
腕を背中側に極められて、一瞬後には大男の体が地面にひれ伏していた。
「いい大人が揃いも揃って子供二人をカツアゲか?情けねえな」
呆然とするソウゴの前に、盾が如く立つのは黒い帽子に黒いジャケットを着た、白いシャツの男。帽子のつばを持ち上げて、取り囲む全員ににらみを利かせる。
「こいつ…左か!」
「ひだり?」
ソウゴは左側を見るが、そういう意味では無かったようでそこにはただ壁があるばかりだった。
「俺もすっかり有名になっちまったな。で、やるか?相手になるぜ」
「…覚えてろよ」
あれほど威勢の良かった連中が、あっという間に踵を返して去って行ってしまう。
「ありがとう、助かったよ!」
ソウゴが帽子の男に礼を言うと、彼は帽子を目深にかぶって笑う。
「なあに。俺はただこの街にたかる蝿を振り払っただけさ」
「おお…」
本人はかなり決まっているつもりなんだろうが、全体的にちょっと形に入り過ぎていて、クサい。
やや引き気味に、だがソウゴは何故か聞かずにはいられなかった。
「俺は常磐ソウゴ、あんたは?」
「左翔太郎。探偵さ」
「探偵…左翔太郎…あなたがあの!」
ソウゴがよろしくと言うよりも早く、その名前に反応した彼が立ち上がる。
その勢いに思わずソウゴも翔太郎も後ずさりながらそちらに視線をやると、それまで男だとばかり思っていた者の顔を確認してさらに驚く。
「女の子だったのか」
声を聴く限りでは声変わりの途中の少年の様だと思っていたが、今の声は普通に外見通りの少女のそれだった。
一方、翔太郎が驚いた理由は――
「凄い髪の色だな…」
ショートヘアーに整えられた髪の毛は、綺麗な六色のグラデーションに染め上げられていた。翔太郎に言われて帽子を落としたのに気付いたのだろう、少女はキャップを拾ってかぶり直すと、改めて翔太郎に向き直る。
「左翔太郎、あなたに依頼がある…これと私を、あいつらから守ってほしい!」
そしてその手に握られていたのは、小さめの奇妙な箱だった。
久々に大会でTOP8入り【M20スタン・グリクシスコントロール】
というわけで戦利品のM20ブースターパック×9(一没の賞品)と、上は大会中の抽選会で手に入れた「プレミアムフォイルブースターパック」なる物です。
MTGWikiで見ても特に記載がなく、拙い英語力で読んだところアラーラブロックのカードが15枚、すべてフォイルで入っているとのこと。
つまり全部コモンの可能性もあるの…かな…?このころは中断時期だったので全く分からず。
おそらくエルドレインの王権で発売予定のコレクターブースターと似たような扱いなのかな、と思ってますが、詳しい方ぜひコメントよろしくお願いいたします;
なんとヨーグモスの不義提案が二枚もメインに積んである禍々しいやつです。(あとで動画のリンクアップします)
※追記:こんなデッキです
大会人数は50人越えで6回戦とSE。
対戦内容はというと
1戦目:シミックフラッシュ【0-2】
絶対に勝てない試合がそこにありましたw
しかも土地事故まで重なり、今日はダメな日だね!とむしろ清々しかったです。
2戦目:マルドゥフェザー【2-1】
そして今度はアグロである。
一戦目は除去しきれずに押し切られるも、二戦目はお相手の白黒ソリンをハンデスで落とし、戦親分×2、戦慄衆の秘儀術師、フェザーと並んだところで満を持して「殺戮少女」を投入し盤面をスイープ。そして出てきた後続を永遠神の投入や魔性で弾き続けて勝ち。
三戦目は再度強迫で土地2、戦親分、強迫、フェザーのハンドから白黒ソリンを落とし、強迫を撃ってもらって、土地4と殺戮少女のみの手札を公開。
これで戦親分を出されずに済み、龍神ボーラスや永遠神の投入、サルカンナーセットと好き放題が間に合って勝利。
3戦目:エスパーヒーロー【2-0】
二戦目はお互いマリガンからの第十管区の勇士3連打をアングラスの暴力、魔性、魔性と除去した後にケフネト、龍神ボーラス、サルカンと(以下略)
噛み合いwith正義。
4戦目:青白のおもしろいデッキの方【2-1】
迷い子フブルスプからモックスアンバー、他青白のPWを並べて手札を切らさないようにしつつボードをコントロールする非常にプレイもデッキも洗練されてて、ことごとくこちらの想定が外れる。
一戦目は総動員地区に押し切られ、二戦目はハンデスで動きを制限しつつこちらも総動員地区で攻めと守りを繰り返してからのヨーグモスの不義提案が刺さり勝利。
三戦目も非常に一進一退だったものの、不義提案やケフネト、ボーラスで押し切る。
ハンデスからのパワーカード型にデッキを組んでなかったら間違いなく負けていました。
5戦目:赤単【2-0】
一戦目は相手の方が土地多めの火力、実験の狂乱でキープしていたところにハンデスが刺さり、クロックを引けないところに重たいところをどんどん投入して勝利。
二戦目はこちらが灯争大戦ドビンを置いていたところにお相手の方が土地2枚から「狂信的扇動者→舞台照らし」と動かれて普通に「はい」と言ってからちょっと間をおいて「あれ?」となる。そう、ドビンの追加コストの件を忘れてました。
ジャッジに見ていただいて、警告をいただく。こちらの使うカードで相手の方にも迷惑をかけてしまって申し訳なかったです…
その後お相手の方は土地が詰まって投了。
6戦目:森の目覚めスペシャル【2-1】
一戦目はスケープシフトかな?という動きで、強迫、思考消去、強迫と動いて身動きをとれなくし、ナチュラルにそろった死者の原野からゾンビがわいてくるもケフネトとサルカンが早急に試合を決めて勝ち。
二戦目もハンデスで動きを止めたものの、手札にあった森の目覚め二枚を放っておいたら、土地6枚からの森の目覚め→全体アンタップ&+1/+1のインスタントの流れでライフを一気に持っていかれ敗北。
三戦目は気合いのハンデス連打にお相手もドロースペル連打で応戦、その隙にナーセットからの不義提案でサルカンを吊り上げPWとケフネトを並べて勝利。
一瞬で敗北させられるため、非常に苦しい戦いでした。
5-1で3位抜け、そして弟も4-1からのオポトップでID、5位抜け。
この規模の大会で弟と一緒にTOP8入りできて大喜びからの
SE1:白黒ミッドレンジ【0-2】
アダントの先兵やドミナリアカーンなど、面で押すデッキ。
…そして3マナで止まる土地。
二戦目もダブルマリガンからの土地詰まり。
土地事故で始まり、土地事故で終わった…
というわけで兄弟仲良く1没して帰宅しましたw
大会中の雰囲気はとてもよかったですし、一日楽しく試合ができて良かったです。
運営の皆様、対戦してくださった方々に感謝です。